留学シリーズ 第四話 「Berklee生活その1」 9/21/05


しばらくブランクが空いてしまったが、そろそろ学校生活について書くことにする。

学校は1年が3 Semester(学期)に分かれていて、それぞれのsemesterごとに履修する科目を決めていかなければならない。留学生は1年のうち2 semesterを取らないとVisaのStatusを維持できない。

履修科目は全科共通のものと学科専門のものに分かれている。当然Semesterが進むにつれて専門科目が多くなる。

学年という概念は存在しなく、必ず在籍しているSemester数で数えられる。

授業は1クラスあたり楽器演奏のlabで8人程度、講義形式で20人程度である。人気のある先生のクラスは早めに履修しないとすぐ定員になってしまう。

授業の雰囲気は至ってフランクである。アメリカ人の生徒は足を組んだり、平気で何か食べながら授業を受ける。日本であれば許されないことであろう。質問があれば手を上げたりせず、その都度普通の会話のように冗談も時折交えながらやり取りされる。

最初のSemesterではこの雰囲気と英語力についていけず、教室の後ろのほうで他の日本人生徒と静かに行方を見守って悔しい思いをしたが、次のSemesterからは積極的に授業に参加できるよう次の決意をした。

1.先生の質問には誰よりも速く答えるようにする(せめて音楽では誰にも負けないように)。

2.席は一番前に座る。

幸いそれをねたむよな生徒もいなく、それが元になって先生や他の生徒ともコミュニケーションがとれるようになっていった。特にアメリカ人生徒には自分の意見を言わないと相手にしてもらえない傾向があることがわかった。

先生には素晴らしいキャリアの持ち主で才能あふれるミュージシャン「看板先生」と、華々しい実績はないが教えるのが丁寧なタイプ「段取り先生」と2つに分類される(両方兼ね備えた先生にはあまり会うことができなかった)。

前者のタイプはその才能に圧倒されることもあるがSemester通じて取るよりもたまに刺激を得る程度の方が良いように感じた。よって人気が高いのは後者のタイプとなる。音楽の才能と教えることへの才能は別であると痛感する。

 

つづく

 

 

 

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